J.F.ノイロール『第三帝国の神話』
読了した『小説 渡辺崋山』杉浦明平は伊文学者でもあり和製ゼッテンブリーニみたいなところもあるのでナフタの意見も聞いてみようと、こういうものも併読したわけである。著者はアルザス人で、我々が小学6年生の国語の教科書で読んだアルフォンス・ドーデ「最後の授業」(日教組の全盛時代だったのに、あるいはだったから?教材はこれほどナショナリスティックだった)と逆の過程でドイツ人からフランス人になって、なったのはから成人してからなので青年時代当時の右翼青年ドイツ思想を連合国民になってから内在的に解明してドイツ版橋川文三『日本浪曼派批判序説』みたいな感じもなきにしもあらず、でこれはなかなか…バヴァリア右翼界でヒトラーの旧主筋?パーペンの懐刀エドガー・ユング(長いナイフの夜にレームもろとも粛清されてしまう)の思想や、ルネサンス史のゲルフ派ギベリン派がドイツの文脈では北進論南進論と相変わるのも興味深かった。