今週のハイライトは、これだったかもなのに、かえってうっかり抜かしてしまった(汗)。各種雑誌に小出しにした小論をまとめた小著であるにかかわらず、明らかに
小谷野敦『
新編 八犬伝綺想』より内容の濃い著作。『
すばらしき愚民社会 (新潮文庫)』で、あとがきの一節だけを取り上げて
ポストモダンの戦犯扱いに斬って捨てる中傷の、劣った同業者としての動機を理解した。いささか(わが事としても)同情してみるならば、個人的に優劣というより、おおよそ1970年以後に成人した者はそれ以前の人たちに、世代的にかなわないんじゃないかという感を、この例に限らずいだくものである。