horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

B24's in action


 西本晃二編訳『南欧怪談三題』の一、ランペドゥーザ「鮫女(セイレン)」を読んでいて、これは誤訳だなと気づいたのは、一人称の語り手がタイトルとなっている怪異譚を聞いた老教授の旧宅(トリノ市)を訪れると「リベレイターズ」によって滅茶苦茶に破壊されていたという場面だが、これは「解放軍部隊」(としてルビがふってある)ではなく、B24リベレイター爆撃機編隊のことであると思われる。この動画(戦時ニュース映画)でも、まずナポリ爆撃行に始まり、ドイツ、ニューギニア、フィリピン、ビルマ等々…大半「ジャップ」相手だが、われわれも一矢報いている(撃墜シーン over カロリン諸島)。
*あいまいな記憶で書いたので確認したが「家ごと破壊されていた」のは語り手のアパートで、教授(兼上院議員)の形見の品が火事(というか空襲)場泥棒に荒らされたのだった。依然として(ますます)私の指摘は正しい(はずだ)。
 60年代に日共系出版社が出した『緑のほのお少年団』というイタリア・パルチザン少年部隊を描く翻訳児童文学(当時は代々木もまだ、「民族解放」みたいな大義を掲げていたわけである)でも、ゲリラ指導者が連合軍のどこかの基地から搭乗して夜間ひそかにパラシュート降下してくる飛行機が「かいほうしゃ号」だったりするが、これも量産されてありふれたB24リベレイター爆撃機であったはずだ。