horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

アイドルの段階論

 今まで本ブログで何度も触れている海野弘氏の近代史30年周期テーゼを自明の前提とする。これに人生論的根拠を自分なりに考えてみたが、つまり人が人生において「仕事」をなしうる期間が30年だとする。大学を出て仕事を覚えるのに5年、約30歳から60歳定年までが30年。中卒や高卒で手に職をつけ、およそ30で独立してから30年。このような持続的に達成される人生は最近では困難なものになって、かくいう筆者もそこから外れた者だがそれは考慮せずにいうと、理念としてこのような多数派が形成するのが近代の人間社会だとして、その時間的単位は30年をピリオドとするのが妥当と考えられる。
 さてアイドルを一個の社会として、そのピリオドを考えると、どうなるだろうか。アイドルのアイドルとしての「仕事」は30年も持続しない。その半分、15年としていいのではないだろうか。(だいたい)15でデビューすれば(だいたい)30までである。
 そうしてアイドル15年周期を考えたとき、アイドルのプロジェクトとして年号が発せられたことに思い至るべきである。すなわち2009年の Hello! Project 革命元年である。ということはつまり、2008年にはそれ以前の15年間のピリオドが打たれたということになる。それは1994年に始まったサイクルだったわけだ。その前のサイクルは、79年から93年ということになる。
 個人的にアイドル・イヴェントに通い始めたのが94年だからこの発見に感慨も深いが、この元年はやはり「アイドル冬の時代」といわれた当時でも、底を打っていたといえる。そこから5年間の雌伏ないし勃興期、続く5年間の全盛期、そして5年間の円熟ないし衰退期と推移した。その以前のピリオドでも同様のサイクルが見られよう。さすれば現在は、どのような段階にあるのか、あえていうまでもない。