horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

「Piano Songs」発売記念スペシャルイベント 岩崎宏美ミニライブ & 握手会

@兵庫・阪急西宮ガーデンズ 4階スカイガーデン・木の葉のステージ
http://nishinomiya-gardens.com/event/1/2016/9/19
 に、行ってきた。客層も休日の主旨にふさわしいというか…(苦笑)。ここのいつものアイドル・イベでもいささかその傾向はあるが、階下の専門店街にいたら違和感のあるような老人を多く集めてしまったのも、まあこの日ゆえ寛恕されたしというところか。
 優先エリア後方に入場時点までは何とか持っていたのだが、イベ開始直前には小雨となってカッパ着用で待つことしばし。ドレス姿で登場してすぐ、「あなたお願いよ〜♪」である。ツカミは完璧だ。次の曲が今回発売のアルバムに収録されたピアノ・アレンジでの「すみれって、すみれって♪」。
 優先エリア前列を占める揃って黄色い鉢巻の旧親衛隊らしき年輩の一団は一見奇異だが、何かそういうアイドルファンとしてのありかたもわかる気がした。たしかに劣化は最小とはいえ今の彼女は熟年のおばさん以外の何物でもないが、やはり一世を風靡したもはやスタンダードナンバーといえるレパートリーをオリジナル歌手としてステージでうたう時は、時間を超越して永遠の岩崎宏美であるといわざるをえない。
 むしろアイドルとともに齢を重ねて、こういう場においては時間を超越した青春に回帰するありようのほうが、いつまでも若いアイドルを追いかけて老醜を晒すよりはマシに思えてきたものである。この考え方はこのあと近所の西宮北口図書館でコリン・ウィルソン一流のマルセル・プルースト解釈を読んでいて思い至ったものではあるが。
 最後はアルバム新曲で彼女の作詞、今回コラボ相手のピアニスト国府さん作曲の大人の落ち着いたナンバー。枕の下にノートを敷いて寝ながらでも思いついたことを書きとめるという苦心を語ったものだが、まあかつてのヒット曲よりは地味なのはいたしかたないけど、聴かせてくれる。
 歌手としての貫禄は、もうけっこう往年の美空ひばりを思わせる。にしても、いまだアイドルとしての清潔感もあるのが、この人ならではといえるのではないだろうか。