horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

12. Loving you Too much [Berryz工房]

 『cha cha SING』B面(これと「ももち」ソロ曲あわせ今回シングル全曲収録)は同じくトンチャイ・メーキンタイのカヴァー曲で、エスニック風味はあまりない、トロピカルではあるが普遍的なラテン・ナンバー。これもさすがにあちらで大スターらしい名曲だ。
 やたらふわふわクルクルとパニングして撮った背景に合成したソロ・デュオ・パートと、その「雑誌から飛び出したような」カジュアル・ファッション(桃子は若干異質なのだが後で触れる)で集合したパーティー風景が曲調に「マッチ」するリラックスしたムードを醸し出す。というだけに酔ったような、人生いろいろでもオールライトな感覚で、前出の真野ちゃんと異なり緩慢な、自然成長と重なる脱アイドル過程が肯定されている。一応、断っておくと成人もいるが歌詞の主人公設定19(メンバー平均年齢)で、聞し召しているのは視聴しているこちらに限った話ですので念の為。
 「Song for the DATE」においては、白い真野ちゃんと黒い真野ちゃん一人二役で分裂した自我の葛藤を演じた、彼女らしく真面目で求道的なドラマであるが本作では、コーディネイトの分母は共通だがここであえてミニスカ・アイドル衣装の桃子と、それ以外のメンバーが、別に葛藤もなく仲良く共存するという形をとっている。桃子はこの(疑似)「疎外」を選ぶことで、TVヴァラエティへの進駐を果たすのであるが、それはまたソロ曲で語りたい。
 清水は相変わらずネムイ目をしているが(「イケメンじゃないが」って大きなお世話だよ苦笑)、今回は雅とラップの掛け合いもやる(後出「キャッツ♥アイ セブン」でもラップ担当)。「恋愛レボリューション21」でも外注だったことを自らやれるチームの「キャプ」なのであった。