horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

某月某日

 今週のお題「プレゼントしたい本」まだこのお題なので再度便乗して…また自分にプレゼントした本というかね(笑)。ある日の買い書記録です。
 センター街でまず老舗の…書房の店頭を見る。あえて買うこともなくBOへ。野田努三田格水越真紀他編『NO!! WAR』108円、イラク戦争当時の<ele-king>系のなんというかムックか。90年代にサブカル観でいささかの影響は受けたので安いし買っとく。獅子文六『七時間半』108円、ちくま文庫で最近なぜか次々続々発掘されてるものだが、まあこれも安いし。吉本隆明『追悼私記』460円は捜していたもの。それこそ本人の追悼で復刊されるべきだったのに、なぜかそのラインナップから外れていた。こういうところが、なんかこのちくま文庫のニブさというか、いいものもいくらも出すがゴミみたいなものも出してる勘の悪さだ。獅子文六が前者か後者かはこれから読んでみる。それもそうだったのだが、最初プロパーの値がついてたのが108円まで落ちるまで、この吉本のは待てなかった。自分以外にも探してる人はいるだろうし。今読んでる良知力『向う岸からの世界史』もこの手の108円だったが、そのシールの下は960円のバーコードシールだった。定価税抜1000円で状態もCランクくらいなのに。
 ジュンクに寄って1階の雑誌だけ見た。<国産名車コレクション>は<日本陸海軍機大百科>同様もう「国産」じゃないアイテムに突入したようだな。しかしそのVOLVO P 1800ES、俺トレファクで300円で買ったけど(笑)。ただしカラーは変えて出してるのが良心的というか、コレクターなら持ってても買うんだろうな。<第二次世界大戦 傑作機コレクション>のFW-190D-9がまた、最近ハセガワドラゴンの同じスケールをこれもたった300円で入手したばかりのアイテム。(それもだが)あいかわらず垂直尾翼ハーケンクロイツは、ご法度か。
 それから2階の文庫新書(も見てるか)でぐずぐずしてると謎の?赤バスの発車時間が近づきあわてて停留所へ。センタープラザの…書店と新しく開店した…は見ることができなかった。多門通5丁目で降り、メトロ地下道へ。東側の…書店の営業時間に間に合うのも久しぶりだ。中野光『下中弥三郎』、L・ヴァン・デル・ポスト『フラミンゴの羽根』、推理ロマン劇画『白い華燭』3冊で200円。「推理ロマン劇画」は、原作が嵯峨島昭(宇能鴻一郎の変名)、作画みね武。(今言う意味で)「昭和レトロ」感満載の逸品か。
 下中彌三郎の評伝は中島岳志著で読んだが、これはたぶんその参考資料のひとつだっただろう。下中は左右いずれとも決し難い「主義者」で、吉本が花田清輝を「転向ファシスト」として、小谷野敦氏(敬意はもう持たないが一応コメントを貰った人だから敬称)が上記中島氏を「根が左翼」と叩くのと同じように、中島氏は下中を批判的に評した伝記を下中の創業した平凡社から出しているのだ(ここは平凡社の見識も称えるべきか)。中島氏はこの小谷野氏のようなヤヤコシイ人物を相手にしない世知にたけたところといい、公務員(自身もそうか)という特権階級を擁護してることといい、どう見ても「左翼」でなく保守的な人物なのだが。私は(ルポルタージュに近い)評伝作家として評価している。中島氏と著作はいずれあらためて論じたい。
 真ん中の…書店はあいかわらずだが、パッと見でなさそうなのでパス。最後の…書店はもうやる気なさそうで早々と店じまいの支度にかかっている。その先おやつセンターでおでん(ここのおでんだねも小さくなってしまった…)にビールで休憩してから本通りの…書店ものぞいたが何もない(ブルース・リージークンドー洋書を8500円と値つけしてるが誰が買うのかな)。改装されて小奇麗になった湊川公園(しかし酔っ払いの爺がひっくり返って寝ている等の環境は依然)を抜け、このごろ行きつけの銭湯に浸かって一日の疲れをとり帰宅。