horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

アフリカ的段階について―史観の拡張

 吉本隆明アフリカ的段階について―史観の拡張』をなんとなく読んでみると、期待したわけでもなくインディアンの話が出てきてうれしかった。それとは別に引用されていたアフリカの神話で、セックスを知らなかった人類の祖先男女に、蛇が教えたという、そうはいってないがキリスト教(宣教師)の影響を受けたんじゃないかな?と思える、しかしセックスを知ったから別に悪いとも思ってないらしいのが、ゾロアスター教から来る霊肉=善悪二元論を欠いている、そんな印象だが、蛇が川に入って口に含んできた水を女の腹に吐きかけて、こうしろと。それでは「中出し」じゃないからとかゲヒンなツッコミも出そうだが、これでも、「林檎を食べる」までに曖昧でないが寓話なのであって、この原型はもっと直接に、蛇が中に入って「こうしろ」とやったんだろうなと思える。先日書いたように、それは失楽園神話の解釈として正しい変換である。著書として述べられる思想自体は、レヴィ・ストロースルース・ベネディクトが仮にも科学的なのに比べると、文学的なもので、理論的な学問として評価されるもんでもないんだろうが、まあ好きな著者です。

(追記)「ツッコミも入りそう」と書くべきところ、「入れる」より「出す」ほうにポイントを置いた比喩に引きずられて「ツッコミも出そう」になっていた(笑)。