horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

小田さくら dearest


 公式の劣化版があるけれど、せっかく華人同志が中華世界に拡散の善意で上げてくれたいいのがあるので使わせてもらう。細かいことをいえば、dearest.とピリオドがつくのだが。
 松浦亜弥の楽曲はハロプロ歌姫界の登竜門というか、限られた実力者の競演が楽しめるが、このさくら版の完成品ともいいうる鈴木愛理岩崎宏美ふうのキャプ清水佐紀欧陽菲菲を彷彿させるリンリン版、やはり白人っぽい菅谷梨沙子のややウィスパリングなカヴァー、なぜか黒人っぽいフィーリングもある金澤朋子に、ミュージカルというより演歌っぽいと感じる田村芽実…そして究極の歌唱を聴かせるオリジナルのあややとこれだけ聴いたが、アイドルとしては、さくらが随一と断じる。
 美空ひばり山口百恵中森明菜とたどる平岡正明テーゼの歌謡曲アイドル正統が松浦亜弥なのだが、自立したカルチャーとしてのアイドルは松田聖子からであり、(見やすい)ひばりと百恵だけでなく(それすら正明氏はあえて無視していたが)、百恵と(聖子や)明菜の間にも実は断絶があるはずであって、(10代20代の)聖子や明菜の正嫡は、愛理やさくらなのだ。
 あややに歌唱が及んでない、などということは無意味だ。あややとさくらは目指しているところが違う(当人が自覚してるかどうかはさておき)。こういう歌をこういう可愛らしい声で果敢に歌う「けなげ」が、当然に巧く歌っていることより、とうといとする。それがアイドルである。