初っ端のモーニング娘。'15「青春小僧が泣いている」(Dance Shot Ver.)から(迂闊にも)おもむろに見えてくるのは、先に言及した(ことを一部撤回する必要もあるが)アンジュやカンガルだけでなく娘。においても、もはやエースといえるほど突出するメンバーは存在しなくなっているという事実である。このワンフォー以来のEDM路線がプラチナ期の高橋エーダー体制の超克でもあったからには必然的な結果ともいえるし、かつてのエース(ゆえにリーダー)以上に(エースではない)リーダーがクローズアップされてきた趨勢にあきらかな、(ソロや)エース(に限らず個別ヲタ的にはその推しメン)の実存主義からグループの構造主義へのアイドル論の推移ともいえるものだろうか。