horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

なんで俺はこういうことにくわしいんだろう(笑)

呉智英 適菜収『愚民文明の暴走』

愚民文明の暴走

愚民文明の暴走

 以前、今のネトウヨ呉智英の劣化版だと指摘したことがある。その際はそもそも呉が平岡正明(と上杉清文)の劣化版として位置づけていた。この対談(集)の(ひとつの)中で呉がポロッと関根弘の芸術家/職人の二元論をたとえに出すのだが、そこのところに(呉の在学当時)早稲田の革マル文化圏っぷりというお里が知れるのである。むしろ平岡正明も含む新左翼の劣化版としたほうが正確だったかと。
 野口冨士男前掲書で、野口が(その)関根弘に「あなた、(雑誌名)新日本文学にずいぶん早く小説を書いているんですね」と言われるエピソードが記され、(巻末)川村湊解説でも特筆されるのだが、関根がなぜそういうこと言うのか、そのニュアンスはこれだけからは意味不明だろう。

関根弘『水先案内人の眼』

水先案内人の眼 (1959年)

水先案内人の眼 (1959年)

 関根の芸術家/職人の二元論は、ほぼ新左翼/旧左翼に対応するのであり、先の関根発言は「あなたほどの人が旧左翼の雑誌に書いてるなんて…」という敬意を伴う呆れ方なのである。野口本人にすれば「そうとは知らずに参加しちまったんだよ~」ということを野口は書いている。この本が出てる出版社からしてソレ系なのであり、こんなこと知ってる呉のお里が知れるとはそういうことなのだ。