horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

リトキャメ中堅化の次作に期待

CD / つばきファクトリー / 3rd -Moment- (通常盤) / EPCE-7820

 これも既発シングル曲をリリース順にまとめたDisc 1と新曲アルバムのDisc 2からなる最近の形式で、今回も後者を論じることにする。しかし神戸イベでは、うち二曲しか演っていない。会場はお茶よりずっといいのに痛しかゆし…。
 コワモテのSKAである1.でスタート、イベもそうしてインパクトがあり一般受けはしそうな曲。MCでコールのレクチャーをやったりメンバーも自信持ってそうで、つばき再出発的な力強いアピールではある。続く2.もスカコアで途中までは軽快だがサビはツーバスがドコドコのこちらもパワフル・ナンバー。その疾走感は持続させながら3.が、まさにつばきらしい切なさ全開のドラマチック8ビート・アイドルソング。4.は明るくシャッフルするアイドル・ソウル。こういうさりげない名曲が好き。5.はなんとなくシカゴの「アライブ・アゲイン」なんかを連想させるテンポよいディスコだが大サビ前の展開がTHEアイドルなのは御同様、この3.4.5.の流れは至高。
 たぶんB面一曲目になる6.が、3.に輪をかけて壮大にドラマチックな再スタート。次の7.もリズムの強いファンクでインパクト二連発、これはイベで披露され畳みかけるフレーズの歌唱力を聴かせた。ここでメリハリをつけて、8.のしっとりアコースティック・ナンバーが、続く三曲の卒業ソングの先駆けとなるグループ友情アンセム。これはDisc.1の9.の別ヴァージョンで、そのfeat.KIKI以外に浅倉卒業ソングがあって、それが次の9.なんだが、曲調も詩想も近いのが続くと至極かわいい声の熱唱に悪いけどややクドイ。ここで10.のラフなロックンロールに転換したのは救い(苦笑)。こういう曲を卒業の豪華白ドレス着て歌った山岸りこりこはロックやな(笑)。最後の11.が、きしもんの卒業曲で、このミュージカルのヒロインが歌うアリアのようなのをタキシード着用の男装で歌った倒錯がまたロック(爆)。
 せっかくの卒業曲収録を茶化して失礼したが、あれは一夜限りの夢とした方がよかったのではないか。これらを収録するために少人数ユニットみたいな望まれる企画がなくなったのだとしたら、惜しまれること限りない。