horror of mean army ?

淡路島かよふ千鳥のなく声に幾夜ねざめぬスマのセンチネル

OCHA NORMAのファーストアルバム

CHAnnel #1

 既発シングルを順番に収録したDisc 1が形式的にはメインで、新曲を収録したDisc 2が「おまけ」ということになるのか。しかしアルバムとしての首尾をそなえるのはむしろ後者のほうであり、シングル曲は折に触れて語った(っけ?笑)ので、ここではDisc 2のみを論じる。
 文字通り物語のはじまりを告げて1.がスタートする。これはイベでも、うりゃおいコールで盛り上がるオーセンティックなアイドルソング。2.が打って変わってベースの跳ねまくるガチのファンクチューン。続いて3.が、つんくもリラックスして作ると今でもこんな名曲が書けるのかという、ハローキティへの提供曲で、昨年ひなフェスで披露の当初バックダンサー&コーラスだったグループでカヴァー。4.はグループの前身「ハロプロ研修生ユニット」4人時代を10人でカヴァーはオトナに背伸びしてみました系。5.がBerryz工房の(それ自身がタイのアーティストの)カヴァー曲。これもライヴのキラーチューン。その勢いで6.がベリでいうと「一丁目ロック!」(既にグループのライヴ・レパートリー)のグループ・オリジナル版のロックンロール・パーティーソング。ユーチューブでPV化され、いわばシングルカット曲(たとえとして)で、LPだとここでA面の終わる一応のピーク。
 7.でB面として再開って感じがわかると思う。フィリーソウルのノリでアイドル王道を征く。次から三曲がメンバー選抜のユニット曲で、まず8.が、ガレージロックふうがなかなかカコイイ斉藤・広本・窪田組。9.このメロウなソウルバラードは絶品すぎる!石栗・中山・西﨑組。これ聴けるだけで3850円は安い。10.の米村・田代・北原・筒井組の、スウィングジャズをサンプリングしてラップ曲者ぶりもあれば歌ものとしても聴かせるヒップホップソウルもさすが。11.のロマンチックなエレクトロで締めくくるラストソングでも田代ラップが活躍。
 ハロプロの新人として研修生ユニットでデビューすることは(既存グループの新メンバー募集に落ちてはいるのだが)そんなに悪くない。いやむしろ最善なんじゃないのかというのは、こういう作品をオリジナル・メンバーとして(歌割のきわめて多い少人数ユニットとしても)残せる事実から出てくる感慨である。しかもアイドルグループとしての経歴を最初から始めるので、(既存グループでは難しい)本当にアイドルらしい曲もやれるという。特にこのDisc 2のアルバムとしての完成度は、いくら絶賛しても足りない。