モーニング娘。'14「TIKI BUN」(Dance Shot Ver.)は黒白赤のドイツ帝国カラーの衣装にニュルンベルク党大会を彷彿させるライト・ショウが、娘。復興の悲願を実現した、さゆの意志の勝利を記念する。
今回MCはスマイレージの福田花音と、Juice=Juiceの植村あかり!ということだが、あーりーは若くして綺麗なお姉さんのルックスながら、その口からはしばしば不適切な発言の飛び出すこともあり緊張して見守らざるをえない(苦笑)。まあ年少メンバーのあしらいに慣れた、かにょんのお目付けに信頼するにしかない。
さっそく、リーダーあやちょと、(なぜかサブリーダーじゃない)かにょんによるスマイレージ新メンバー発表!は、さわやか五郎を司会に「四字熟語」コーナーを装った「どっきり」仕立てで、呼ばれた決定新メンバーがそれぞれリュックとか背負ってくるのもご愛嬌だが、いつもの存在意義不明なコーナーがこんなことに生きてくるとは。素人とあまりかわらないと思える制作技術なりに(芸人としてかなり能力高い司会は例外)、ここにきて(基本は事務所が主導しているはずの)「新展開」自体のエキサイティングによるのはもちろんにしても、かつてのASAYANなみの感興が催される番組とはなってきた。
まず発表を告げられてアッチョンブリケな変顔を呈した佐々木莉佳子。不本意の表現と憶測する者もいるが、仮に今は本人の主観的にそうでも、この瞬間こそがハロプロにおける娘。一極支配の終焉のターニング・ポイントになるやもしれないのだ。それくらい彼女のスマ加入の意味は大きい。し、それほどにスマに対する期待も高いのだといえる。今の気持ちを四字熟語でと振られて「初志貫徹」と答えた意味も、15年前の後藤真希と同じ13歳でスマに加入する初志としては、たんに彼女個人のだけでなく全アイドルファンのものでなければならない。
つづいて室田瑞希に発表が告げられると感極まって泣き崩れる、むろたんだった。年齢的にデビューがギリとの自己認識で危機をかろうじて脱出みたいな生々しい研修生界のサヴァイヴァルの激烈さをうかがわせるレスポンスではあったが、感想の四字熟語は「一期一会」とうまくまとめすぎ(それしか知らないのかもしれないが笑)。
最後の新メンバー相川茉穂は、研修生としても新入からの抜擢で、こういうことが最近のJ=Jにしろあるんだが、その(むろたんのような苦節でない)ラッキーさにおいて心境の四字熟語は「相川茉穂」とボケてみせたのも、最高のレスポンスだった。