- 作者: 関曠野
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2011/09/23
- メディア: 単行本
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しかし、明治維新の非合法性をボルシェビキ革命と同断と糾弾する、一貫して激しい反近代主義は正しい。意外と、この辺は羽仁五郎の明治維新史に近いと思う。羽仁をバカにした谷沢永一が持ち上げる司馬史観は、坂の上の雲を目指した明治はよいが昭和軍閥はイカンというもので、それは単にロシア革命はよいがスターリン時代はイカンというフルシチョフの焼き直しなのであって、本人は「転向」したつもりが、社会主義から資本主義の、同じ構造改革派内の移動に過ぎないのは以前指摘した長谷川慶太郎と同じ(紹介したこともあるが対談書もあり)。「うどん屋の釜」を教わって、すぐ使わせてもらったのに批判して悪いけど。
話が逸れたが、本書でも最後にルソーが取り上げられるのは、これも偶然の一致ではあるまい。